カロミルアドバイス導入事例
中富良野町では、健康スポーツタウン構想を掲げ、「健康長寿のまち」「運動習慣で健康なまち」「外に出て景観を体感できるまち」をコンセプトに、住民の運動やスポーツ実施率の向上と健康づくりをICTやイベントなどを通じて、健康、福祉、スポーツ、観光等を連動したスポーツタウンを目指し、地域活性化や福祉の向上を図っています。
2023年5月には、デジタル田園都市国家構想交付金を活用し、健康スポーツタウンの拠点としてNAKAFURANO ICT GYMをオープン。最新のトレーニング器具や体組成計を備えるほか、常勤のフィットネスインストラクター、理学療法士も携わり、運動、食事を軸とした年齢に応じたトレーニングや健康づくりを支援しています。
中富良野町民の抱える脳血管疾患患者の医療・介護費の増加、重度介護状態の増加といった健康に関する問題への対応策の一つとして、2023年度より65歳以上の脳血管疾患リスクの高い方を対象として、減量と高血圧予防の健康増進プログラムを立ち上げました。
本プログラムは-5%の減量と平均血圧低下を目指した3ヶ月間のプログラムで、65歳以上の肥満体形(BMI25以上)、かつ基準以上の腹囲(男性85cm、女性90cm)の方で、血圧が高いと診断された方が対象となっています。
プログラムでは、NAKAFURANO ICT GYMにて週1回、30分間開催される運動教室(自宅からでも参加可)に参加してもらい、加えて、食事や体重、血圧、運動などのライフログデータを元にした食事指導を受けます。
今回のプログラムでは食事管理、指導の場面で対象者の方々に「カロミル」を、そして食事指導者の方々にダッシュボードツール「カロミルアドバイス」を導入頂きました。
対象者に貸し出された体重計、血圧計(オムロンヘルスケア)、活動量計(GARMIN)で記録されたデータは自動的に対象者が利用する「カロミル」に集約され、喫食データと共にダッシュボードツール「カロミルアドバイス」に連携されます。
グラフ化・分析された情報を元に中富良野町の管理栄養士が定期的に食事指導を行いました。月1回、それまでの喫食内容だけでなく、体重、血圧、運動のデータを確認しながら、食事や生活習慣に関する振り返りの指導を行ってきました。また、高精度体組成計で測定した筋肉量も参考にし、フレイル予防にもつながる指導を行っています。
対象者の年齢層が65歳以上とご高齢で、アプリを活用することに慣れていない方もいらしたため、使い方がわからず途中でやめてしまうのではないか、といった懸念がプログラムスタート前から挙がっていました。
そこで、スタート前に本プログラムの説明会を開催し、当社のカスタマーサクセスチームより、アプリや機器の使い方をレクチャーさせていただくなど、丁寧にサポート。
説明会を通じて、脳血管疾患の怖さとプログラムの有用性、アプリや機器をお伝えしたことで、対象者の参加意欲が増し、無事に全ての対象者がプログラムへの参加をスタートすることができました。
プログラム期間中には、アプリの記録継続を促す様々な工夫を行い、その結果、対象者全員が「カロミル」をはじめとするデジタルデバイスを活用し、最後までプログラムを継続することができました。
2023年4月に開催された第1回目プログラムには男女計11名が参加。
対象者全員が減量に成功し、そのうち6名が目標体重である-5%の減量を達成。また、対象者のほとんどが腹囲を減少させることができ、内臓脂肪の減少が期待できる水準の数値となりました。
さらに、既病歴があった1名の方は本プログラムへの参加前後で処方薬の量が減り、病状の改善にも効果があったものと推察されます。
プログラムスタートにあたり、元々は代理店を通じて様々なアプリを試しましたが、シンプルなUIで様々なデータが連携でき、記録しやすいことから、「カロミル」を使うことを決めました。
対象者は高齢の方が多いので、初めは使い方が覚えられず、抵抗を覚える方もいらっしゃると思ったので、自身の食事を記録する様子を参加者とのグループLINEに毎日投稿しました。特に、画像解析で正解が出なかったときに上手く記録ができない方が多かったので、どのように記録したらよいのか、細かく画像や文章で解説しています。
「ラム肉の野菜炒め」はどうすればいいのか、と聞かれたのは印象的でした。カロミルにはメニューもかなり登録されていますが、さすがに「ラム肉の野菜炒め」はなかったので、野菜炒めとラム肉を別々に記録してください、とお願いしたこともありました。
地方自治体では、地域の高齢者にデジタルデバイスに慣れてもらい、デジタル格差をなくすことも重要な役割です。今回のプログラムでは、カロミルの活用を通じてスマホの使い方やアプリのダウンロードの仕方、デジタルデバイスとの連携など様々な機能があり、スマホ教室の様相を呈していますが、プログラムを通じた1つの成果だったと感じています。
健康は ICT を活用して、最新機器を活用して正確なデータを収集し、それに基づいて正しく実践・管理をする時代になったと感じています。今回のプログラムを高齢の方がマスターできれば、生涯に渡って活用できる、正しい健康管理術を身につけることができますので、今後も継続していきたいと考えています。
対象者には、体重計、血圧計、スマートウォッチ、iPadが中富良野町より貸し出され、使い方のレクチャーを受けてからプログラムがスタートしました。
当社では、この様なユーザーや取引先様からの意見を元に、誰もが使いやすいアプリとなり、我々のミッションである「健康寿命を太く、長く」を多くの方が達成できるようアップデートを常に続けています。
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