2021年10月7日 11時00分
食事・運動・体重管理アプリケーション(以下アプリ)「カロミル」の開発・提供をするライフログテクノロジー株式会社(東京都中央区、代表取締役:棚橋繁行)は、獨協医科大学埼玉医療センター(埼玉県越谷市、玉野正也教授/肝臓専門医)と2019年から共同で研究を行っていた、肝硬変患者の食事内容に対する人工知能(「カロミル」アプリ)を用いた栄養解析の試みについて、研究の成果をまとめた論文が公開されたことをお知らせします。
◎研究がスタートした背景と、「カロミル」が選ばれた理由
肝硬変患者の治療は一般的に薬物療法と栄養治療を中心に行っており、今までの栄養指導に関しては、患者が直近約1週間分の食事品目を自己申告し、管理栄養士が面談しつつ、摂取カロリーおよび栄養素を算出していました。しかし栄養療法を行う際、在宅治療の患者は来院後に過去の食事品目から摂取カロリーや栄養素を計算して、それから指導が開始されるため効率が悪くなってしまいます。加えて、医師や管理栄養士は詳細な栄養状況を把握することが難しいという課題もありました。
そこで獨協医科大学 埼玉医療センターによる、「人工知能を用いて肝硬変患者が摂取した食事を自動的に解析した際の、患者の受け入れ状況と人工知能の解析能についての研究」に活用するアプリに、「カロミル」が採用。26,300種類(2019年時点、現在は約10万種類)の食品のデータベースや、当社独自の「カメラロール解析」により、写真1枚で毎日の食事の記録や栄養素を割り出すことができる機能を持ち合わせているため、患者の在宅での食事状況を医師や栄養士が詳細まで把握し、各患者に合わせた栄養指導が可能になりました。
<獨協医科大学埼玉医療センター消化器内科 玉野正也教授からのコメント>
「カロミル」は、食事の写真を撮影するだけで利用できますので、患者様が食前または食後に薬を飲むタイミングにあわせて、手軽に利用できる点も採用の決め手となりました。「カロミル」を利用することでそれぞれの患者様にあわせた、より丁寧な栄養指導を行うことが可能になり治療の効果が高まることに期待しています。
○「カロミル」を活用した研究方法
研究は、患者が人工知能を活用し、毎日食事内容を記録することでもたらす肝硬変患者への影響についての調査を目的としています。在宅治療中で研究対象者本人の文書同意が得られた36歳から80歳まで(平均年齢58.6 歳)の肝硬変患者10人(内訳は男性が3人、女性が7人)を対象に、1週間カロミルを使用してもらい、検討を行いました。肝硬変の原因はそれぞれアルコールが4人、C型肝炎が3人、B型肝炎、自己免疫性肝炎、非アルコール性脂肪性肝炎が各1人となっています。
○今回発表された、研究成果に関する論文について
「人工知能を用いた栄養指導を受けて良かったか」、「栄養指導後に、食生活の改善を意識するようになったか」という質問に対しては、10人全員が「はい」と回答しました。また「従来法と比べて栄養指導は充実していたか」という問いに対しても、7人中全員が「はい」と回答しています。この結果から、「カロミル」の活用により、個人に合わせた丁寧な栄養指導を行うことが可能となり、食事管理に関する意識も向上したことを示しています。
論文情報
論文タイトル:肝硬変患者の食事内容に対する人工知能を用いた栄養解析の試み
著者:大川 修 須田 季晋 白橋 亮作 菅原 美和 玉野 正也
DOI: https://doi.org/10.2957/kanzo.62.169
◎今後の展望
当社のアプリを医療機関での治療に役立てることができ光栄です。研究結果を受け、さらにより多くの人が使いやすいサービスになるよう継続的に改良を行っていきたいと思います。今後も当社は、自社開発のアプリやサービスを通して医療機関との共同研究や、治療および栄養指導への導入に積極的に関わっていきます。また、医療機関以外の様々な機関や企業との研究にも協力し、当社のミッションである「健康寿命を太く、長く」達成を目指し、健康寿命延伸に力を尽くしていきたいと考えています。
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設 立: 2016年2月
資本金: 6億1,956万円(資本準備金含む)
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